絵画作家の佐藤さんにお話を聞きました。絵にかける想いや今後の展望などを語っていただきました。
絵画作家 佐藤 紘子(さとう ひろこ)1985年12月10日生まれ。愛知県出身、大阪府在住。千葉県の高校を卒業後、京都市立芸術大学美術科に入学、2014年に京都市立芸術大学大学院油画専攻を修了。大学在学中も精力的に個展や数多くのグループ展に参加している。神戸ビエンナーレ2013のペインティングアート展で大賞を受賞。人生のモットーは「子どもが笑えば大人も笑う。」
目次
絵画で多くの人を笑顔にしたい【現在】
大阪を拠点に自身のアトリエで制作活動をしています。関東・関西の個展やグループ展に積極的に参加して多くの人に作品を披露しています。また、水性アルキド樹脂絵具を使って、ガラスに絵を描いたり、木に絵を描いたりするワークショップの企画や、依頼を受けて、個人やお店、その会社に合った絵を描いたりすることもあります。そして、三菱商事が主催するアートゲートプログラムチャリティーオークションなどにも出展をしています。時間があれば次の展示を目標に作品を制作しています。
絵画作家を目指したきっかけ【過去】
元々、国公立の大学で服飾を学びたかったんです。しかし、国公立の大学でファッションデザイン科が存在しませんでした。そのため、基礎固めで絵画を学ぼうと思いました。1年浪人し、美術の塾に通い絵を描くことや、造形を学びました。その時、ファインアートのかっこよさに魅了され、絵の道に進むことに思いが変わりました。その後、京都市立芸術大学に入学し、紆余曲折ありながらも着々とスキルを磨きました。そんななか、在学中に出産を経験しました。しかし、退学ということは考えられず、「子どもを産んだことで絵画を辞めたくない。」子どもが大きくなったとき、「あなたを産んで、絵画を諦めたとも言いたくないです」まだ中途半端なところで終われない!と考え、子育てしながら本格的に絵画の道に進むことを決意しました。
[adsense]
転機となった神戸ビエンナーレ2013での大賞受賞【過去】
絵の道に進むことで両親に反対されることはありませんでした。とてもありがたいのですが、ものすごい応援されている感じもありませんでした。しかし、神戸ビエンナーレ2013のペインティングアート展で大賞受賞をきっかけに応援してくれるようになりました。今の方が、父とはコミュニケーションがとれているなと思います(笑)
神戸ビエンナーレは、二年に一度開催される芸術祭です。神戸ビエンナーレ2013の自身の出展作品は「4m×4mの大型絵画」です。バラさないと会場に入らないため、現場でつなげてみないとどのように見えるか分からないんです。組み立てるときは、本当にドキドキしました。元々、私の作品は一次審査で落選していたんです。しかし、1人の審査員の方が最終審査に拾い上げてくれました。最終審査に残った作品は、2ヶ月間、一般の人向けに披露されます。審査は、一般投票でなく、公式の審査員が総合的にジャッジします。私の絵画はそのままを描写する手法をとっていて、現代アートの流行とは少し違った画面作りをしています。大学内の皆が描く雰囲気とも違っていたので、これでいいのかと迷っている時期もありました。
最終審査後に電話連絡がきて、『大賞を受賞されました。登壇式があるので会場にお越しください』という連絡をもらったんですが、よく聞き取れず半信半疑のまま会場に行きました(笑)手伝ってくれた仲間も関東から来るので『大賞って言われてるけど。違ってたらごめんね。』みたいな感じで呼んだことが今でも記憶に残っています(笑)『絵画としては未熟だけど、現場性があり大画面を効果的に用いた作風が人を惹きつけている』という評価でした。受賞したときは、絵画が認められて本当に嬉しかったです。神戸ビエンナーレの受賞をきっかけに自分の絵画に自信を持て、より制作活動に集中できています。
佐藤 紘子さんからのメッセージ
目標として、関東と関西で毎年1回ずつ個展を開催していきたいと思います。小さい絵画も販売していきますが、大きい絵画の価値を理解していただき、売れたときの方が嬉しいです。大きい絵画の制作を中心に活動し、もっと名前を知ってもらって、みんなが笑顔になる絵画を作っていきます。
子どもがいるからって制作をやめたくないです。こどもには無理をさせることもあるかもしれませんが、今しかできないこともあるので、今、できる限りの活動を精一杯やっていこうと思っています。そういう母親の姿を見せられることが、自分の娘にできることではないのかと思っています 。今後も自身の子供との日々の生活の中から、素材をすくい集め、それを絵画にしていきたいと思います。現実とは一歩距離を置いた、リアリティのある別世界を絵画の中でつくりあげます。
佐藤 紘子さんの絵画のご紹介
佐藤さんが神戸ビエンナーレで大賞を受賞した作品は、画材メーカーの株式会社クサカベの新社屋に常設展示されています。京都のKYOCA FOOD LABORATORYでは、壁一面の大きないちごの絵が常設展示されています。
※株式会社クサカベ 埼玉県朝霞市膝折町3丁目3−8 TEL:048-465-6661(工場見学などのさいに見ることができます。)
※KYOCA FOOD LABORATORY 京都府京都市下京区朱雀正会町1–1 TEL:075–257–1020
Ready編集後記
インタビュアーは宮内 達也でした。佐藤さんは、ステキな絵画をたくさん書いている女性です。私自身、アートの世界を全く知らないので、話を聞くだけで勉強になることも多く楽しいインタビューの時間を過ごすことができました。最後までお読みいただき、ありがとうございます。この記事がみなさまのロールモデル形成の一助になったと思えばシェア♪
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。