以前、インタビューした美保さんのご紹介で季春さんにお会いしました。起業までの道のりや今後の展望を語っていただきました。
株式会社Quantize 代表取締役 川野 季春(かわの きはる)1980年4月26日生まれ。鹿児島県出身、福岡県在住。久留米大学文学部国際文化学科卒業後、単身NewYorkへ渡米し、チャイルドケアの仕事をしながらニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)で、ファッションビジネス、ファッションショーを学び、NYコレクションバックステージチームに所属。帰国後、2006年にオーダーメイドドレスブランド「Quantize」をデザイナーの中村 展子と立ち上げる。鹿児島県伊佐市の観光PR大使も務める。人生のモットーは「心が豊かであること」
目次
Quantizeを立ち上げようと思ったきっかけ
中高生の時からイベントに関わることが大好きでした。大学生の時には学園祭の実行委員会に所属し、そこで任された企画がファッションショーでした。その時に、のちに共にブランドを立ち上げることになった、小学校時代からの同級生、中村が東京で洋服を作り、デザイナーを目指して頑張っていることを思い出し、一緒にファッションショーをしようと声をかけました。バックステージの段取りから、ショーの演出まで2人試行錯誤で作り上げ、それが毎年恒例になっていきました。大学を卒業するころに将来2人でファッションブランドを立ちあげようと決意したのです。
大学では英語を専攻していたため、大学卒業後、もっと語学を極めるため単身NYに渡米をしました。チャイルドケアの仕事をしながら、ニューヨーク州立ファッション工科大学で、学生の時から携わってきたファッションショーのクラスを取りました。ラッキーなことに、その時の担当の先生が、NYコレクションのバックステージの統括で、わたしもチームに入らないかと声をかけていただき、人生ではじめて一流のファッションの世界に携わることになるのです。本場のバックステージの体験を通して、大学時代に自分たちで試行錯誤でやっていたファッションショーの流れが通用することがわかり、自分が仕事としてファッションの世界でやっていける、と確信した感じですね。大学時代に学んだ英語は海外での仕事に役立つと思ったのもこの時です。
クォンタイズの立ち上げから現在まで【過去】
ニューヨークから帰国後、美容専門学校に勤めたのち、中村が服飾系の専門学校を卒業したタイミングに合わせ、2006年にQuantizeを立ち上げました。はじめはお金がすぐに稼げるわけではなかったのでアルバイトをしていました。生活がしていけるかわからず、怖くなって泣いたこともあります。しかし、アルバイトも思い切って辞め、Quantize一本に集中しようと決意。ハングリー精神で頑張っていると、不思議といろんな方から声がかかるようになり、有り難くお仕事も増えてきました。この時期は今思えば人生のターニングポイントで、つらかったことも良い思い出です。
ブランドを立ち上げてすぐはオーダーメイドの認知度を上げるため、とにかく沢山の場所に出かけ、沢山の人に会ってきました。手探りで自分たちに出来ることは何でもやってきましたね。
2008年にゆかりのあるNYでストリートファッションショーをしよう!と中村が言い出した時は、なぜか私もできる!と思い、お金をかけずにできることは全部駆使して、ショーを実現させました。そこから自分たちがやりたいことを確信し、力強く進むきっかけになったと思います。
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その翌年にデザイナーの中村が学んでいた、バンタンデザイン研究所経由でパリコレへの出展オファーがありました。いつかはパリコレへ!と思っていた矢先、こんなに早くチャンスが来るとは思わなかったので、この時は本当にうれしかったです。パリでも、展示会場内だけで収まるのはもったいないと思い、モンマルトルやルーブル美術館、凱旋門などのパリのあちこちの路上でのショーを企画しました。
その企画がテレビのドキュメンタリーで取り上げられことをきっかけに、地元九州の応援が増え、色々な企業、百貨店から声がかかり仕事に繋がっていきました。
今、地元鹿児島県伊佐市のふるさと(観光)大使を務めてさせていただいていますが、市の制服やハッピ、ゆるキャラを作ることになったのもこの時がきっかけです。
Quantizeでの現在の仕事内容
一昨年株式会社にし、代表という肩書にはなりましたが、仕事の内容はブランドを立ち上げて以来、主にPR・広報、営業全般を担当しています。ホームページや、ブログ、SNSを使って新商品のリリースや、イベントの告知をしたり、メールマガジンでQuantizeの活動報告を定期的に流したりしています。飛び込み営業もありますが、いろんな人との出会いからご縁があり、仕事に繋がることが多いので、わたしの営業はアンテナを張って色々な場に出向き、人に合うことだと思っています。
とても小さな会社ですので、私が経理をする日もあれば、雑務も沢山あります。ファッションショーのときは、企画の立ち上げから、モデル、ヘアメイクさんなどのキャスティングから演出、イベントの集客まですべて担当します。
また、Quantizeは女性ばかりの職場なので、昼食の時間を大事にしています。アトリエには大きなキッチンがあり、そこで時間があるときは私がご飯を作ります。栄養たっぷりで色とりどりのメニューになるように心がけ、皆で囲んでわいわい食べます。仕事の話だけでなく、恋愛の話や、最近はまっていることなど、毎度毎度女子会のようです。(笑)
川野 季春さんからのメッセージ
今の自分を変えたい、成長したい、違う人間になりたいと思っている方、そうするには
- 今までと違う経験をしてみること
- 新しい知識を持つこと
- 新しい価値観を手に入れること
だと、ある尊敬する方のツイッターから勉強しました。
私は常に、新しいことに挑戦する(仕事だけではくプライベートでも)ことと、ポジティブな考えを持つようにしています。前向きな考えをもつには、ネガティブ(否定的)ではなく、プラス(肯定的)な発言をしていくことだと思います。「口」に「+」(プラス)と書いて、「叶う」と読むように、前向きな発言をしていけば、周りが助けてくれたり、自分のアンテナも広がり、チャンスも近づいてくるのがわかります。
人生にはそれぞれのタイミングで大きな山や谷があります。そこを乗り越えてこそ大きく成長すると思います。一度きりの人生、自分を信じ、前向きに楽しみたいですよね!
株式会社Quantizeのご紹介
Quantize(クォンタイズ)は、デザイナー中村展子(なかむら のぶこ)とオーガナイザー川野季春(かわの きはる)が2006年に福岡で設立したオーダーメイドドレスブランド。ウエディングドレスを中心に、CMやアーティスト衣装も手がける。国内はもちろんニューヨーク、パリ、ベルリンや、最近ではシンガポールやバンコクなどアジアなどの海外でも幅広く活動中。HPはこちら。
Ready編集後記
インタビュアーは宮内 達也でした。季春さんは、クールなイメージを持っていたんですが、とても話しやすくステキな面白い女性でした。勉強になることも多く楽しいインタビューの時間を過ごすことができました。前向きな姿勢と挑戦する姿勢にとても勇気づけられました。私も負けていられません!最後までお読みいただき、ありがとうございます。この記事がみなさまのロールモデル形成の一助になったと思えばシェア♪
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